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 民法の改正−保証制度の見直し (6)

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改正法は、平成17年3月31日までに発生した(契約した)根保証契約に適用されるか?

一般に、成立した法律は、過去の事例には適用されません(法律不遡及の原則)。これは、既に効力を生じている事象を事後的に無効とすることは、法的な安定性を害するという考え方によります。

今回の改正された民法も同様であり、施行日(平成17年4月1日)より前に締結された根保証契約には、原則として適用されません。ですから、仮に、以前の根保証契約が書面によらないものであったとしても、あるいは、極度額の定めがなかったとしても無効とはなりません。したがって、残念ながら、極度額の定めのない根保証契約をしておられる方があったとしても、契約を無効であるとして争う余地はありません。

し、元本確定に関する規定については、部分的に適用があります。すなわち、施行日から3年を経過して(平成20年3月31日)も元本が確定しない既存の契約は、原則として平成20年3月31日をもって元本確定期日として取り扱うこととされています(附則4条2項)。また、既存契約で極度額と元本確定期日の定めのあるものについては、更に特別の定めがあり、施行日から起算して5年を経過しても元本が確定しないものは、5年経過した日をもって確定期日とする扱いとされました。

元本確定期日以外の元本確定事由に関する民法465条の4に関しても例外として、既存の根保証契約に適用がある(附則2条)、とされていますから、注意が必要です。したがって、仮に今後、同条に定める確定事由(強制執行や破産開始決定、主たる債務者等の死亡)等に事由が生じた場合には、既存の根保証契約であっても、根保証人は、元本が確定したことを前提にして、その範囲の責任だけを負えば足りることになります。

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