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最新法律事情

経済法;優越的地位の乱用)

経済法判例研究1;ジュリスト・1429号・133頁

独占禁止法(優越的地位の乱用)

<事例> 大阪地裁判例 H22年5月25日 
論点 大手フランチャイズ飲食店本店が行った店舗工事業者との間の工事代金の減額合意が優越的地位を利用して不当に利益を得るためになされたもので、公序良俗に反して無効であるとされ、工事業者の破産管財人からの不当利得返還請求を認めた。

1 当事者 
X Aの破産管財人  Y1 大手フランチャイズ飲食店  Y2 代表取締役
2 請求内容
@ XがYらに対し、独占禁止法、民法に基づき不当利得返還請求
(注)独占禁止法2条9項5号
9項は、「この法律において「不当な取引方法」とは、次の各号のいずれかに該当する行為をいう」としており、 その5号で、「自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商習慣に照らして不当に、次のいずれかに該当する行為をすること」としており、 「取引の相手方に対して取引の対価の額を減じ・・」という行為事例が挙げられている。
A Yの言い分;合意があった。公序良俗には反しない。
3 判決内容
Y1社はA社に比べて優越しており、A社の売上の9割をY1社に依存ずるような関係になっており、工事代金も工事完成後に減額査定が終わるまで支払われず、A社は資金繰りに苦しんで破産した・・といった事情の下では、Y1社がした減額合意が独禁法に違反するか否かは別にして、公序良俗に違反して無効である。
4 結論
経済的に優位にある立場の会社が劣位にある会社に対して、その地位を利用して自社の利益を図るような行為(取引)は、後でその効力を否定されることがある。

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